公開日:2023/02/15
介護や福祉に携わる仕事はさまざまなものがありますが、ケアマネになりたいと思ったらどうすればよいのでしょうか?専門員という名称がつくので、資格取得が難しいのでしょうか?今回は、ケアマネの仕事の内容や、資格取得について解説します。介護関係の仕事に興味がある人や、ケアマネに興味がある人は、ぜひチェックしてください。
介護関連の仕事は多岐にわたりますが、資格の有無もさまざまです。では、ケアマネとはそもそもどんな資格なのでしょうか?
ケアマネはケアマネージャーの略称です。正式名称は介護支援専門員という呼称ですが、一般的にはケアマネージャー、ケアマネと呼ぶことが多くなっています。ここではケアマネで統一します。ケアマネは2000年、介護保険法施行にともない誕生した新しい資格です。介護保険法にもとづき、要介護者や要支援者、その家族などから相談を受けて、状態に応じたサービスを受けられるよう支援するのがケアマネの役割になります。
ケアマネは、要介護者とサービス事業者の間に立ち、連絡調整やケアプランの作成を行う橋渡し的な存在です。また、介護度の変更にともない、ケアプランの変更が必要な時はほかの専門職を交えて最適なケアプランを検討、調整します。
要介護者が、必要な福祉、医療保険のサービスを受けられるようサポートするのがケアマネの仕事です。サポートしながらも、利用者の尊厳を保ち、自立を支援することが原則となっています。
居宅介護支援事業所、介護施設、地域包括支援センター、福祉事務所など、ケアマネの就職場所は多岐にわたります。超高齢化社会の現代、ケアマネの資格があれば職場の選択肢は広がるでしょう。
介護に携わる資格はいろいろありますが、その中でもケアマネの資格を取得するメリットはどんなのものがあるのでしょうか?
ケアマネの資格取得は、介護関連の資格の中で取得が大変な資格です。未経験からすぐ取得できる資格ではないので、上位の資格が取得できたというモチベーションにつながります。合格率の低い資格なので、保持しているだけでも転職の際に役立つでしょう。
ケアマネになると、介護の現場の仕事から、リーダーやマネージャー、コーディネーター的な仕事へと関わり方が変わってきます。たとえば、ケアプランの作成、報酬の計算、情報の確認などデスクワークが多くなるでしょう。
現場の介護職は、要介護者と直接関わることができるので、人と接する仕事が好きな方、体を動かしたい方には向いていますが、体力のいる仕事でもあります。年齢的な問題や、腰痛などで介護の現場仕事は厳しい…となる人もいるため、せっかく介護の仕事の経験があるのであれば、ケアマネの資格取得を目指すとよいでしょう。ケアマネの資格を取得すると、長く介護の世界に携われるようになりますよ。
ケアマネの資格を取得すると、仕事の幅が広がるので、今までとは違った形でも介護に携われるようになります。現場以外の介護の仕事を経験することで、現場とは異なる視点や方法で要介護者と関わることができます。また、ケアマネはキャリアや介護の豊富な知識がないと合格できない資格なので、すぐにケアマネの仕事につかなくても、キャリアアップや転職には有利に働くでしょう。
資格を取得することで資格手当が発生し、給与がアップします。
ケアマネは事務的な仕事が多くなるので、夜勤帯で働かなくてもよくなります。子どもが小さい方や年齢的に夜勤が厳しくなってきた方でも、介護職で長く働くことができます。また、利用者の自宅への訪問などの業務は、自分で調整できるのである程度時間に自由がきく場合もあります。子どもの行事や家庭の用事などを済ませやすいのもケアマネの魅力のひとつといえます。
ケアマネの資格取得には、条件や試験など、どんなものがあるのでしょうか?
国家資格である介護福祉士や社会福祉士を取得しているか、生活相談員などの相談実務を5年以上経験している。
試験は年1回受験できます。筆記試験に合格したのち、実務研修を受講する必要があります。年に1回しか試験は開催されないので、試験日に向けてしっかり勉強する必要があります。
ケアマネの試験の合格率は近年低くなっています。平成26年度までは15から20%の合格率でしたが、平成28年度は合格率が10パーセントを切る都道府県が多数と合格が難しい資格になっています。
介護関係の資格や仕事はさまざまなものがありますが、長く介護に携わりたいのであれば、年齢や体力の関係上、ずっと現場仕事というわけにはいきません。介護福祉士や生活相談員としての実務経験がある人であれば、ぜひケアマネの資格試験取得を目指してみてはいかがでしょうか。筆記試験対策には、通信講座を利用するのがおすすめです。年に一度しか受験できないので、しっかり対策して合格できるようにしておきましょう。