• 介護福祉士の資格を取得する方必見!介護福祉士国家資格の合格率は?

  • 公開日:2021/08/15


介護の分野で唯一の国家資格でもある介護福祉士の名前を、一度は見聞きしたことがあるでしょう。高齢化社会を迎えた日本では重要な役割を担うため、資格取得を検討している人もいるのではないでしょうか?今回の記事では、資格取得を目指すうえでおさえておきたい3つのポイントを紹介します。介護福祉士合格を目指している人は参考にしてください。

介護福祉士とは?

「介護福祉士」は介護系資格のなかで唯一の国家資格です。1987年に制定されたもので、2020年時点で資格保有者は1,754,486人となっています。

資格を持つことで得られるメリット

介護福祉士の資格をもっていることで、介護にかかわる専門的な知識や技術があると評価されるでしょう。そのため介護施設などの求人に応募するときにも、無資格のときと比較して待遇がよくなります。

介護福祉士は人手不足?

高齢化社会にともない介護のニーズはますます増えていく一方、厚生労働省の調査によれば2025年度では約38万人の介護人材が不足すると予測されています。しかし、見方を変えれば常に需要があるため「仕事を失う可能性は低い」ともいえるでしょう。

主な勤務先

・高齢者施設(老人ホーム、デイサービスなど)
・訪問介護(看護)サービス
・障碍者施設

などがあげられます。

仕事内容について

・利用者の生活をサポート
身体的、精神的な問題から介護を必要とする人たちが、施設内で健康かつ安全に過ごせるように、食事や入浴など生活面のサポートが主な仕事です。

・現場のマネジメント業務
職場では初任者研修(旧ヘルパー2級)など介護職員のタスク管理を含め、指導役になることが求められるでしょう。また、ケアマネジャーや看護師など多職種と連携しながら、さまざまなニーズを持つ利用者への対応、介護計画に沿ったサービスを提供しているのです。内容の把握、改善などを管理する立場といえます。

・利用者家族とのやりとり
介護サービスを必要としているのは利用者だけではありません。利用者の家族がもつ、介護の不安についての相談受付やアドバイスも行います。

介護福祉士国家試験の合格ラインは?

「筆記試験」「実技試験」の2種類が実施されており、それぞれに合格する必要があります。ただし、実技試験については免除になるケースが多いのです。まずは、筆記試験の合格ラインから確認してみましょう。

筆記試験について

筆記試験の合格ラインは60%以上の正解です。125点中およそ75点が目安ですが、具体的な点数については、実施される年の試験難易度を考慮したものが基準となります。また、11科目すべての分野で1問以上の正解が合格の条件です。また、筆記試験の出題内容には以下のものがあります。

・人間の尊厳と自立、介護の基本
・人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
・社会の理解
・生活支援技術
・介護過程
・発達と老化の理解
・認知症の理解
・障害の理解
・こころとからだのしくみ
・医療的ケア
・総合問題

ここで注意すべきは「医療的ケア」です。例年では、問題数が5問前後と少ない傾向にあります。仮に125問中60%以上を正解したとしても、5問中1問も正解できなければ、もうひとつの合格基準「11科目すべての分野で1問以上の正解」を満たせず不合格になるおそれがあるのです。

実技試験について

実技試験では、総得点100点のうち50~60%が合格ラインとなります。こちらも筆記試験と同じく具体的な合格点数については、実施された年の試験難易度を考慮しているようです。また実技試験は、以下4つの条件のうち1つを満たせば免除となります。

・実務経験にくわえて介護福祉士実務者研修(ヘルパー1級)の修了
・養成施設にて研修を修了
・.福祉系高校にてカリキュラムを受講(2009年以降が対象)
・EPA(経済連携協定)にて「介護技術講習」あるいは「介護福祉士実務者研修」を受講し修了

現在では介護福祉士を目指す多くの人が、ここにあげた条件のいずれかを満たしています。そのため、実技試験については免除されるケースが多くなるでしょう。

介護福祉士国家試験の合格率はどれくらい?

例年では約70%の合格率となっています。過去の合格率の推移は、

・2017年(第29回)・・・72.1%
・2018年(第30回)・・・70.8%
・2019年(第31回)・・・73.7%
・2020年(第32回)・・・69.9%
・2021年(第33回)・・・71.0%

となっており、2020年は合格率が70%を下回りましたが、2021年に実施された試験では合格率が71.0%となり過去3番目に高い結果となりました。70%台の合格率は、国家資格のなかでも高い数字といえるでしょう。しかし、勉強をせずに合格できるものではありません。努力を怠れば試験合格は難くなるでしょう。試験合格に向けて、計画的に勉強する姿勢が求められます。

 

介護福祉士の資格について、試験の合格率などについて解説しました。介護の仕事といえば、大変な一面があるのも事実でしょう。しかし、介護福祉士の資格を取ることで仕事の幅も広がり、待遇面、転職の際に有利になるといったメリットも期待できます。今後、介護福祉士を目指す人は、今回の内容を参考にしてみてください。

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