• 介護資格を取りたいと思ったら!まず準備すべきこと

  • 公開日:2020/12/01

少子高齢化がますます進むと予想される現代社会において、介護を担う人材は必要不可欠な存在です。そのため、介護職のスペシャリストを目指すべく資格を取りたい方も多いようです。資格取得には試験の特徴を理解するなど準備が大切です。そこで介護資格にはどのような種類があるのか、その特徴と効果的な学習法、助成制度について見ていきます。

介護や福祉関連の資格について理解を深める

介護資格の取得を目指す上で必要なことは、どのような資格があるのか、また試験の特徴を理解することです。漠然と介護資格が取りたいというのでは将来のビジョンがあいまいで、そもそも目標がないため効果的な学習は難しいでしょう。

資格取得で重要なのは、「この資格を取りたい」という具体性です。たとえば介護福祉士を目指すと決めたならば、そこで自ずと受験資格や試験内容など資格取得までの流れが見えてきます。このようにまず取りたい介護資格を決めることが大切です。

では資格の種類について見ていきましょう。あまり介護について詳しくない方でも、ホームヘルパーは耳にした経験があると思います。介護職において身体介助や生活援助、あるいは通院介助を担う大切な資格です。資格を取得するには、初任者研修または実務者研修を受講しなければなりません。

ホームヘルパー自体は国家資格ではありませんが、国家資格である介護福祉士の受験資格のひとつなので、キャリアアップを目指す方には有効です。ただし介護福祉士になるには別のルートもあり、養成施設を卒業するか福祉系高校を卒業し一定の経験を積むか、海外からの場合ならば経済連携協定によるルートを経ることでも取得が可能です。

介護支援専門員はケアプランの作成を担いますが、介護福祉士や作業療法士など一定の職種に従事した経験が要件のひとつです。他には、生活相談員や介護老人保健施設の支援相談員に従事していたなども受験資格として求められます。その他サービス介助士や介護食士、認知症関連の資格など受験者の事情に応じて選択が可能です。

介護資格の合格を目指す際、最も効果的な学習とは

資格は今後の仕事に活かすために取得するため、効果的な学習を心掛けることが重要です。介護関連の国家資格、介護福祉士を例として考えましょう。介護系の資格は、一般的に筆記試験によって能力を測るのではなく経験を重視する傾向が高いため、学校を有効に活用することが重要です。

介護福祉士の受験資格において、福祉系のカリキュラムがある高校あるいは大学へ進学すれば実務経験がなくても受験資格が得られるため、社会人になって未経験から目指すよりも早く介護福祉士になれます。これは経験を重視する介護関連資格の特徴なので、自身の置かれた立場から資格取得への最短ルートを考えることは、準備段階で大切な視点です。

介護される人を直接の対象としない資格のひとつに介護事務があります。介護に関する法令に精通し介護報酬明細書を作成するなど、介護事業を運営する上では欠かせない資格です。介護事務の試験は実施団体が複数あり、認定までのプロセスに多少の違いがあります。他の介護資格と違い受験資格を問わないものがあるので、チャレンジしやすいのも特徴です。

ただし試験制度の歴史や難易度で認知度に差がある点は注意しなければなりません。学習内容に馴染みがないときには、通信講座を活用するのが便利で、教育訓練給付制度の対象になっている講座もあります。このように資格取得を目指す際は、より効率的な方法を選びましょう。

資格取得には教育訓練給付など助成金の活用を

すべて市販の参考書で資格取得が可能であれば、大きな金銭的負担はありませんが、通信講座や通学を選択した場合はそうはいきません。そんなときは公的助成金を活用するとよいでしょう。

よく知られているのが教育訓練給付制度ですが、雇用保険の被保険者期間が3年以上(初めて支給を受ける場合は1年以上)など一定の要件を満たせば、教育訓練経費の20%または10%を超える場合は10万円を限度に支給されます。

ただし、どのような講座を受講しても支給されるわけではなく、指定講座を受講する必要があるので注意しましょう。介護系資格を対象とした講座を提供する最寄りの施設を知りたい場合、厚生労働省ホームページで閲覧できます。たとえば札幌市ならば複数施設から通信通学を選ぶことが可能です。

各自治体が提供する助成制度などもあり、札幌を初めとする北海道では介護技能支援事業を称し、介護職員初任者研修の受講料を減免する制度があります。ただし指定事業者ごとに人数制限があるため、事前確認が必要です。

介護未経験で資格がなくても、働きながら資格取得を後押ししてくれる事業所へ就職するのも効果的な方法です。働くことで経験が積める上、収入面でも資格取得への道のりが楽になります。こうしたコスト面から介護資格を考えることも重要な視点です。札幌市以外にも各自治体独自の助成制度を設けていることがあるので、調べてみるとよいでしょう。

 

介護資格を取得する場合、まず取りたい資格を具体的に決め、受験資格など自身の環境に応じた資格に絞ることが重要です。その際、国や札幌市など各自治体が提供する助成制度を有効活用して、できるだけ負担の少ない方法で取得することを目指しましょう。

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